<No.4>「自分はダメだ」と思っている子供たちへ
こんにちは♪代表の鈴木敬です。
新しい「ひまわり」ができて3日目。早くもご入会など、各教室さんからの報告がたくさん寄せられています。
とても嬉しいです!
ただ、音楽教室をやっていてわかるのですが、子供たちを(大人も、ですが)取り巻く環境は、年々深刻になっているのを感じるのです。
「30代以下の女性の自殺率、前年比74%アップ」
こんな、ショッキングな記事 が目に飛び込んできました。
若年層、それも女性の自殺が増えているという事実。それも74%も・・・。
かなりショックを覚えました。
また、ある調査機関によると、日本人の「自己肯定感」は、先進国中、最下位レベルだそうです。
こんなに良い国なのに、人々の間に、一体何が起こっているのでしょうか?
僕は、その正体は、
「無価値感」
だと思っています。
無価値感というのは「自分なんか価値がない」つまり「自分はダメな人間だ」と思うことです。
僕は、長年教育の仕事をしてきたなかで、ある特殊な事実に気づきました。
それは「モチベーションの変化」です。
以前、たとえば僕が学校教員になった30年前、モチベーション(つまり、物事をやるきっかけ)は、2つしかありませんでした。それは、
「恐怖」と「好き」
です。
「恐怖モチベーション」と「好きモチベーション」の2つしか、なかったのです。
「恐怖モチベーション」これは名前のとおり、恐怖からやることです。
たとえば「宿題やらないと、卒業できないぞ!」と言われれば、本当は宿題やりたくないけど、
(やらなきゃ、卒業させてもらえないしなあ・・・)
という恐怖から、仕方なくやること。それが「恐怖モチベーション」。
今までの教育では、これが多かったように思いますね。
それに対して、「好きモチベーション」は、夢を叶えるために「自分から」やることです。
「あの人、あんなに働いて大丈夫?」というくらい連日徹夜しているのに、ピンピンしている。
それは「好きなこと」を「自分から」やっているからなんですね。
さて、時代が流れると、そこに、新たなモチベーションが出現しました。
これは、それまでに見られなかったもの。
「無価値感モチベーション」
です。
「自分には価値がない」と思う気持ちから、人に認めてもらうために必要以上に頑張る。
それが「無価値感モチベーション」の特徴です。
たとえば、好きな教科でもないのに「点を取らなきゃ、先生から(親から)認めてもらえない」と頑張ってしまう。
その結果、点は取れたものの、燃え尽きたように、何にもやりたくなくなる。
ピアノの練習も、好きで弾くのではなく、大人に認めてもらいたいから弾く。
そういう子は、上手いことは上手いのですが、心を揺さぶるものがありません。
「自分のピアノ」じゃなくて「他人のピアノ」を弾いているから、なんですね。
さて、「無価値モチベーション」をなくすための方法。それはたったひとつです。
子供に、
「そのままでいいよ」
と、言うことです。
それも「たまに」ではなく「いつも」です(笑)
実は「ひまわり」のレッスンでは、どの先生もすべてこの接し方をします。
すると、子供はどうなるでしょう。
(あ・・・そのままでいいんだ!自分って、実は、すごいかも・・・・!)
と、思うようになるんですね。
すると、パワーがMAXに発揮され、結果的に、グングン上達するようになります。
「ダメじゃない!ここはこう、あそこはああするのよ」
と、ダメ出しするより、ず〜っと良い方法だと思いませんか?
例を挙げると、埼玉県の「ひまわりみんなのピアノ教室」の斉藤光代先生は、生徒さんが自分で絵を描き、その絵を自分で音楽にします。
※そのときのブログはこちらです。
斉藤先生は、生徒さんの絵と曲に「ああしなさい、こうしなさい」と言わずに、ただただ頷いています。
すると、生徒さんは、自分という存在が認められたように感じます。
(先生は直さない。そのままでいいって言ってくれる。私は、私でよかったんだ!)
こういう体験が、
「無価値感を癒す」
のですね。
僕は、教育が「現状否定型」じゃなくて「現状肯定型」に変わると良いと思っています。
そうすれば、日本人の自己肯定感は、もっともっと上がるんじゃないかな?(^^)