<No.208>「ごほうびシール」をやめると、ピアノが好きになるのはナゼ?!
おはようございます!
学びの庭ひまわり代表&エデュケーション・ディレクターの鈴木敬です。
いつもお読みいただきありがとうございます。
いよいよ12月!クリスマスも秒読み、カウントダウンに入ってきました🎄
そんななか、みんな練習しています、ピアノ!!
えらいなあ〜
先週始まった「毎日5分!夜の練習会」
平日19:55-20:00、毎日やっています。
「皆勤賞」を狙う子もいるそうですよ。
おお〜っと!
ここまで書いて気づきました。
「禁句」を思わず口走ってしまった。
その禁句とは・・・
「えらいなあ〜」
これです。
「え?ウソでしょ?!ピアノ練習するなんて、偉いじゃん」
いえ、別に偉くはないんですね。本人が好きで選んだことなので。
ここが大切なんです!
実は昨日、先生方の研修会がありました。
後半、グループセッションの中で面白いお話を聞きました。
「ごほうびシールってありますよね?あれをやめたら、練習するようになる子が多いんです」
とお話しされたのは、T先生。
それに対し、
「一緒一緒!」
「うちもそう!」
みんなが首をタテに振る振る。
そうなんです。
「ここまでできたからシール貼ります」「練習したからシール貼ります」
っていう「ごほうびシール」。
あげない方が、ピアノが上手くなるんです。
「え〜っ、ウソー!」
ホントーです。
シールだけじゃなくて、さっきの
「えらいね〜」
も一緒。言わない方が上手くなります。
なぜかって言うと、シールもえらいね〜も、子供にとっては
「外発動機」
だからなんですね。
外発動機というのは、ごほうびが「外にある」状態。
〇〇できたら△△を買ってあげる。
□□できたら××賞をあげる。
みたいな感じです。
ところがこれだと、人間、あまり伸びません。
ごほうびのためにやるようになってしまいます。すると、ごほうびがもらえたら
「はい、おしまい」
になっちゃうんです。
実は、すべての物事は「はい、おしまい」から先が楽しいんです。
そんな楽しいゾーンに達することなく終えてしまうので、その道のエキスパートにはなれないんですね。
そんな「外発動機」に対して「内発動機」があります。
「ごほうびが内側にある」
のが内発動機。
たとえば「弾けない音が弾けた、楽しい!」「わからなかった問題が解けた、嬉しい!」みたいに「知的興奮」がごほうびになるのが「内発動機」です。
「内発動機」だと、ゴールがありません。とにかく、探究心が、まるで井戸水のようにどんどん湧き出てくるんですね。もう中毒みたいに学び続けたくなります。
これを、
「フロー状態」
と呼びます。
プロのアスリート、ピアニスト、芸術家、起業家・・・その道の第一人者は皆「内発動機」で生き、フロー状態に入り続けた人です。
この状態に持っていかなくっちゃ、どの分野の教育も!
そのためには、2つのものを無くしましょう。
①強制、命令、管理
②ごほうび
①は怖いから、②はもらえるから、やる。
どっちも「外」が理由になっています。
この2つを無くすと、子供の目は自然に「内」に向くようになります。
自分の小さな変化、成長に敏感になるんですね。
結果として「知る喜び」「出会う喜び」「生きる喜び」に目覚めるんです。
先生は、ごほうびで釣ることなく、子供を「そのまま」見守ってください。
眠っていた、子供の「本当のやる気」が目覚めます。