<No.14>音楽って文系?理系?〜作曲家対決!
おはようございます!
代表の鈴木敬です。
「よく、ピアノを弾くと頭が良くなるって言いますよね?音楽って、文系なんですか、理系なんですか?」
先日、保護者様よりこのようなご質問をいただきました。
頭が良くなるかどうかは、私自身を見ると人それぞれのようですが(笑)「文系か理系か」問題についてお答えします。
◆意外にも理系だった?!
もともと音楽は、古代ローマの時代には「リベラルアーツ」のひとつでした。
リベラルアーツ。読んで字のごとく「人間を自由にする学問」ですね。
日本語だと「自由7科」。「文法」「論理」「修辞」の文系3科と「算術」「幾何」「天文」「音楽」の理系4科からなります。
そう、音楽はもともと理系科目だったんですね!
ただリベラルアーツは、国語・算数・理科・社会のようにハッキリと分かれていません。みんなひっくるめた「生きるための教養」です。
「これを知ることで、社会を生き抜けますよ」
という「生きる力」を身につける。
今で言うと「総合学習」とか、ひまわりでもやっている「アクティブラーニング」が、近いかもしれませんね。
そう考えると、音楽はもともと理系だけど、文系の要素も混ざっている。
「文理融合」
科目として考えるのが良いと思います。
◆音楽が「理系」だった理由
「え?でも音楽って芸術でしょ?思いっきり文系のような気が・・・」
そうですよね。
ただ私自身、作曲家なのでよくわかるのですが、音楽ってめっちゃ理系なんですよ!
たとえば美しいメロディーが天から降ってきます。そう書くと「うわ〜文系っぽい」と思いますよね(笑)
ところが、それだけだとたった1個のメロディーが、ポツンとあるだけです。
そんな降ってきたメロディーを、組み合わせ、和音(コード)をつける。
ここは盛り上げる、ここは落ち着いて・・・と全体を設計する。
このような「構想力」は、「理系脳」のなせる技なのです。
つまり文系の感性と、理系の構想力があって、初めて曲ができる。
そういう意味でも音楽は「文理融合」なのです。
◆理系作曲家 vs 文系作曲家
ところで、作曲家の中でも「理系型」「文系型」がいるのをご存知ですか?
あくまで私の主観ですが、
<理系型>
曲の特徴=建造物のようにしっかり構築されている。理屈っぽい。正義を重んじる(笑)
・J・Sバッハ
・ベートーヴェン
・ブラームス
・ラヴェル など
<文系型>
曲の特徴=メロディーが天から降ってくる。親しみやすい。ゆるくてたまにルールを破る(笑)
・モーツァルト
・シューベルト
・ショパン
・ドビュッシー など
他にチャイコフスキー、リスト、ラフマニノフなど<混合型>(ワクチンみたいですね 笑)もあります。
とはいえどの作曲家も、「文理融合」です。文、理どちらかでは曲はできないのです。
◆では「ピアノ」は?
なので、ピアノも「文理融合」科目、とお考えください。
同時に「リベラルアーツ」=生きる力を身につける科目でもあります。
ひとつ誤解しないでいただきたいのですが、「ピアノを弾けば計算ができるようになる」「語学力が上がる」というものではありません。
ただ、もっともっと「深いところ」に効きます。どの教科にも作用し、効果を増幅するのです。
ピアノには、人間力を底上げするパワーがある。そう考えると良いかもしれませんね.
最後に・・・作曲家の名前、わかりますか?(笑)↓